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「覚えていたの？」
私はそう言うと顔を上げてコウを見た。
抱きしめられているから今にもキスができそうな位に近い所にコウの綺麗な顔がある。
あまりにも近くに顔があるだけでドキンとしてしまう。
「だっておまえ凄く欲しがってただろ？」
コウは優しく微笑みながら言った。
私はその微笑みを見ながら顔が赤くなっていくのを感じた。
もう…こんな至近距離でその微笑みは卑怯だよ。
さっきのキスや愛撫を思い出しちゃうよ。
私はそう思うと恥ずかしくなりコウの胸に顔を押さえ隠すように言った。
「あ…うん」
「だからご褒美」
そう言うとコウはぎゅっと強く抱きしめた。
抱きしめるその力は強いけど優しくて。
囁くその声は甘くて。
胸元にはネックレスが輝いてて。
…すごく嬉しい。
「あ…ありがとう」
私は幸せを感じながら素直にお礼を言った。
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