1322人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
結婚パーティ会場に戻るとコウは早速友人達に私を紹介した。
すると元カノと勘違いした女性は私を見るなりとびきりの笑顔をしながら声をかけてきた。
「佐々木です。会うの楽しみにしていたんですよ」
佐々木さんは人懐っこい笑顔で「嬉しいです」って言いながら何故が私の腕にタッチしてきた。
その瞬間さっきコウの腕にタッチしていたのを思い出したけど、こうして実際にされるとあまりにも自然で違和感がない。
この人は誰にでもボディタッチをする人なんだ。
そんな佐々木さんの隣には旦那さんがいて。
あ…元カノだって余計な嫉妬だったなぁ。
やっぱりコウの言う通りだったんだと思うと恥ずかしくなった。
「あ…どうも」
私は恥ずかしくてペコリと軽く頭を下げる。
すると佐々木さんのお腹に目が留まった。
ゆったりとしたワンピースだから分かりづらいけど、少しお腹が目立つような。
でもほっそりとした顔から太っているようにも見えないし。
…あれ?
もしかして…。
私の視線に気がついたのか佐々木さんは微笑みながら言った。
「気づきました?そろそろ5カ月になるんです。最近はお腹が目立ってきちゃって」
佐々木さんはお腹を愛おしそうに見ながらさすっている。
そんな佐々木さんを隣で見守るように見ている旦那さん。
二人を見ていると私までもが幸せな気分になる。
…ああ本当に幸せそうだな。
それを元カノだとか疑って…コウ本当にゴメン!
後でちゃんと謝っておこう。
最初のコメントを投稿しよう!