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「なあミウ」
「ん?」
「今日は起きて待っててくれる?遅くても終電で帰るから」
私はコウの言葉が嬉しくて顔がニヤニヤしてしまった。
…会えるんだ。嬉しいよぉ。
凄く嬉しいけど…でも…いいの?
私はコウに会える喜びとは別に仕事が心配になった。
だって毎日遅くまで残って仕事しているのに…。
「うん…いいけど。でも仕事大丈夫なの?」
「まぁ何とかするよ。今日は打ち合わせもないから」
「でもあまり無理はしないでね」
「無理なんかじゃねーよ。それに充電したいし」
「充電?」
私はコウの言っている意味がわからなかった。
だから眉間にしわを寄せながら怪訝そうな声を出してしまった。
えっ?充電って何?携帯の充電?
コウはそんな私が面白かったのか「フッ」と笑う。
「そっ。ミウ切れ」
「えっ?」
「俺、仕事が落ち着くまでがんばろうって思ってたけどやっぱり声だけじゃダメだ。ミウに会いたい」
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