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でも母親はそれでいいみたいだ。
コウを見ながら優しく微笑んでいる。
その顔から嬉しいのがよくわかる。
「孝くんが来てくれるのは嬉しいかな」
母親はコウを見ながら言った。
コウはそんな母親に応えるようにとびきりの笑顔で言った。
「僕も小母さんの元気な姿を見れればそれだけで十分ですよ」
その笑顔は誰でもノックアウトしてしまう位にカッコ良くて。
当然母親はそんなコウの笑顔にポッと頬を赤らめる。
「まぁ!孝くんったら嬉しい事言ってくれるじゃない」
母親は照れながらそう言うと小手招いた。
私は二人のやりとりを見ながら呆れていた。
…何これ。
乙女みたいに赤くなってさ。
お母さんやっぱり嬉しかったんじゃん。
って私じゃなくてコウにだけど。
それにコウもコウだよ。
あんな笑顔私には見せないくせに、こういう時はバッチリきめちゃってさ。
あーあ…これじゃあ私は来なくても良かったじゃん。
…まっいいか。
お母さん、こんなに喜んでくれているんだからね。
私は呆れつつも母親の嬉しそうな顔を見ているとホッと安心していた。
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