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「あ…」
それを見た瞬間私の胸はドキンと高鳴った。
…さっきのジュエリー店のだ。
だからきっとこの中には指輪が入っている。
だって指のサイズを測っていたから。
私は「やっぱり」と思いながらもすごく緊張してくるのを感じていた。
どうしよう…ドキドキが止まらない。
「ミウ。受け取って」
コウはそう言うと私に箱を差し出す。
「…うん」
私は震える声で言うとコウから箱を受け取った。
ラッピングされた箱は私の手の中にすっぽりと包みこまれている。
…コウからのプレゼントだ。
凄く嬉しい。
私は嬉しくてしばらくぼんやりとその箱を見ていた。
すると私の手の上に覆い被さるようにコウの手が置かれた。
私はハッと思いコウを見るとコウは優しく微笑みながら言った。
「開けてみたら?」
「うん…」
私はそう言うと箱をじっと見ながら包装紙に手をかけていく。
でもその手は震えていてなかなか上手く取る事が出来ない。
やっとの思いで包装紙を取り除き、開けたその箱には…。
お揃いの2つの指輪が入っていた。
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