コウの夢-2

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楽しい時間というのはどうしてあっという間に終わってしまうのだろう。 もっと顔を見ていたい もっと声を聞いていたい。 一緒にいたい。 と思っていても終わりの時間は来てしまう。 休日が終わると同時に現実に引き戻される。 忙しい毎日がまた始まり、職場では華ちゃんの話を聞いて。 家では一人ビールを飲む。 そんな生活をしていると、コウと過ごした甘い時間が夢だったのではないかと思ってしまう。 「コウは今日も泊まりかなぁ」 いつもの会社からの帰り道、ふと空を見上げながら呟いた。 コウは相変わらず忙しい。 帰りはいつも深夜遅くだし会社に泊まりって日もある。 休日も仕事で家にいる日は殆どない。 だから顔を合わすというよりか寝顔を見るような感じだった。 それは今までと同じだが、変わった事もある。 頻繁に連絡をくれるようになったし、私からも連絡をするようになった。 それは電話やメールだが、私は短時間でもコウの声が聞けるのが嬉しかった。 だから会えなくても大丈夫。 それに私には最強の武器がある。 コウとお揃いの結婚指輪があれば寂しくなんかない。 なーんて。これは強がりで本当はいつも一緒にいたい…けど。 でもコウも頑張っているんだから、私もがんばらないと。 気がつくとそれがもう2カ月過ぎようとしていた。
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