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そう。今はすれ違いが多いけど、こうして会う事が出来る。
顔を見たり、肌に触れる事も出来る。
でも…もしプレゼンで勝ったら…どうなるの?
確か前に海外向けに発売する抹茶ラテのパッケージって言ってたよね?
そうなると向こうに行っちゃうの?会えなくなるの?
私はそれが気になっていた。
するとコウは食事の手を止めて箸をテーブルに置くと真っすぐに私を見ながら言った。
「うちの会社NYに支社があるから4月から3か月位は出張になると思う」
コウのその瞳はとても真剣で例え私がショックを受けるとしてもきっと嘘はつきたくないのだろう。
…やっぱり。そりゃあそうだよね。
想像はしていたけど具体的に3カ月と言われると寂しさがじわじわと身体に広がっていくのを感じていた。
でもだからってコウに「嫌だ」とは言えない。
NYに行かないでなんて言えない。
だってコウの夢なんだし、応援してあげないと。
それに私達は夫婦なんだから。
会えないのも一時的なんだから。
だからこんな私のワガママでコウを悲しませる事はしたくない。
私は目元をきゅっと引き締めて口角を思いっきり上げると、とびきりの笑顔で言った。
「そっか3カ月かぁ。長く会えなくなるのは寂しいけど大丈夫だよ。がんばってね」
するとコウは私の笑顔に応えるように微笑んだ。
そして私の頭を撫でながら言った。
「まっ勝てたらの話だけどな」
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