悪戯 or 本気…?

12/17
前へ
/30ページ
次へ
俺は突然の事に驚きながらもここで目を開けてはいけないと思い、再び目を閉じて寝たふりをした。 きっとミウは俺が寝ていると思っている。 起きていたらこんな事はまずやらないだろう。 でもこれは何だ?悪戯か? この前、額にキスした仕返しか? この行為はミウにとっては悪戯かもしれないが、俺には刺激が強すぎる。 だってミウがこんなに近くにいて俺の顔を触っているんだぜ。 手を伸ばせば抱きしめる事だってできる。 顔を近づければキスだってできる。 そう思うと胸がドキドキしてきて、抑える事が出来ない。 …ヤバイ、音大きい。 その胸の音はあまりにも大きくて、部屋中に響いているじゃないかと心配になる。 ダメだ!聞こえてしまったらミウが気づいてしまう。 頼む!聞こえないでくれ! 俺が起きている事に気づかないでくれ! 俺の祈りが通じたのかミウは気づいていないみたいだ。 頬を撫でる事を止めない。 それどころか目、鼻へと指を動かしていく。 ミウの指の動きに全神経が集中する。 触れるとゾクッとしてすぐに熱くなっていき、俺の理性を壊す。 セックスしているわけでもないのに、ただ触れているだけなのに…この感じは…。 …気持ちいい。 俺は悪戯だとわかっていても、この何とも言えない感触が快感だった。 そして一瞬、指が離れたかと思うと今度は唇に触れた。 唇に触れた指はさっきまで撫でていたのとは違い、そのまま動かずに止まっている。 …ミウ?どうした? するとミウの指が唇からスッと離れた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1068人が本棚に入れています
本棚に追加