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俺はミウの動きを不思議に思い、目を薄く開けようとすると頬を両手で押さえられた。
それは優しくて、押さえると言うよりは添えている方が正しい。
…えっ!?
今度は何だ?どんな悪戯をしようと思っているんだ?
俺は次にミウが何をするのか気づかれない様に息を殺して薄目で見た。
するとミウはしばらく俺を見ていたかと思えば目を閉じて、ゆっくりと顔を近づけてきた。
それはスローモーションのようにゆっくりと俺の唇に引き寄せられるように近づいて来る。
ええっ!これって。
…も、もしかして…キス…?
って、いいのかよ?
おまえは俺の事何とも思っていないんだろ?
それなのにいいのか?
これは悪戯になんないぞ。わかっているよな。
幾ら俺だってキスされたらどうなるかわからないぞ。
朝だって構わない。
衝動でミウの事を抱いてしまうかもしれない。
だから悪戯だったら止めた方がいい。
けど…もしかして…。
悪戯じゃない…本気…?
とか何とか考えているうちに鼻にミウの鼻がコツンとぶつかった。
吐息が唇にかかる。
肌が重なる。
…もう悪戯でもなんでもいい。
ミウ。好きだよ。
目を閉じてミウを待つその時の俺のドキドキは最高潮だった。
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