1068人が本棚に入れています
本棚に追加
結局、その日もミウの実家でのんびりしていて家に帰ったのは夜になってからだった。
家に帰るといつものようにリビングのソファーに二人で並んで座りビールを飲みながらテレビを見る。
そしてニュースの話題、天気とどうでもいいような話をする。
酒好きな二人にとって、これは結婚してから当たり前のようになっていた。
「さてと明日は仕事だし、そろそろ寝ようかな」
缶ビールが空になったのか、ミウは大きく伸びをしながら言った。
時計を見るとそろそろ寝た方がいい時間になっている。
「そうだな。寝るか」
俺はそう言うとテレビを消して立ち上がった。
土日の休みは平日よりあっという間に時間が過ぎる気がする。
仕事をしている時は1日って長いなぁとうんざりするんだけど、休みの日は1日が早いな。
明日の事を考えるともう寝ないといけないのはわかるが、ミウともっと一緒にいたい。
どうでもいいような話でもいい。いや、話なんかしなくても側にいてくれればいい。
できたら昨夜のように隣りに寝て欲しい。
って…なんか今日の俺、変だな。
…そうだよ。変だよ。
今日の俺は変だよ。
この時間になっても今朝の事が頭から離れない。
だってミウがキスしようとしてきたんだぜ。
結局キスはできなかったけど、あれは何だったんだ?
やっぱり俺に対しての悪戯?
いや、悪戯で唇にキスしないだろう。
と言う事は本気?俺の事が…好…き?
だからキスしようとした?
どう考えても信じられないが、ミウが俺にキスしようとしたのは事実だ。
ミウの気持ちはわからないけど、俺達少しずつ近づいてきていると思ってもいいよな?
最初のコメントを投稿しよう!