1%の可能性-3

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俺が駅に着くと駅前は静かであまり人がいなかった。 いるのはサラリーマンか酔っぱらいか。 こんな所を酔っぱらったミウが一人で歩くと思うと…やっぱり心配だ。 俺はガードレールに腰かけるとミウが来るのを待った。 すると次の電車が到着したようで駅からどんどん人が流れていく。 その中にやたらと早歩きでこっちに向かってくる女がいた。 もちろんミウだ。 ミウは急いでいるのか俺に気づかずに通り過ぎようとする。 俺は通り過ぎた所でミウに声をかけた。 「そこの酔っ払い」 ミウは突然声をかけられて驚いたのかビクッとすると、恐る恐る振り返った。 そして声の主が俺だと分かるとホッとした顔をした。 「あ…コウ」 「ったく沢山飲んだな?顔真っ赤」 ミウの顔は真っ赤で沢山飲んだ事がよくわかる。 それを指摘された事が嫌だったのか、ミウは思いっきり否定したかと思えば話を変えてきた。 「そ、そんなに飲んでないって。でもさっきも会ったのにまた会うなんて凄い偶然だね」 「偶然じゃねーよ」 「えっ?」 「帰ろうとした時におまえのメールに気がついてさ。ここで会えるかなって思って」 「もしかして待っててくれた?」 ミウは待ってた事に驚きながらも恥ずかしそうな顔をした。 そう。偶然なんかじゃない。 おまえのそんな顔が見たかったんだよ。 「たまにはいいだろ?」
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