1%の可能性-3

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「えーっと…ここで寝てればいいの?」 「そっ」 「ここってコウの部屋じゃん」 ミウは今置かれている状況に唖然と戸惑いながら言った。 まぁそうだよな。 この部屋は久しぶりだろうし、結婚してからきてなかったもんな。 ミウに寝ろと言った場所、それは俺の部屋のベッド。 そこに困惑した顔をしながらミウは横になっている。 だって一人でつまんないんだろ? でも俺にだって仕事がある。 今朝の打ち合わせでの指摘事項を今日中に対処しておかないといけない。 だからしょうがないと諦めろ。 俺はパソコンに目を移すと、マウスに手を添える。 …えっと、確かここがもっと温かみの色になって欲しいとの要望だったよな。 予め横に置いた資料とパソコンを交互に見ながらデザインの色調整を始めた。 すると後ろにミウの気配を感じたかと思うと声が聞こえてきた。 「これコウが作ったの?」 「ん」 俺はパソコンから視線を移さずに返事をした。 ミウには申し訳ないが、微調整をしているから視線を移すことができない。 少しでもマウスが動いてしまうと印象が変わってしまう。 ミウはそんな俺が邪魔に感じていると思ったらしい。 後ろから申し訳なさそうな声が聞こえてきた。 「ごめん。邪魔しちゃった」
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