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「……迷子の”りんちゃん”、ね。了解」
放送チャイムを鳴らそうとする更科くんの手を、思わず押さえる。
「どうしたの。…何か、あったの?」
更科くんは、じっとわたしを見返し、ポツリと言った。
「…誰かが、この学園から月子を追い出そうとしてるんだ。
そいつの狙い通り、もうすでに、クラスの中で月子は孤立してる。…放火魔の疑いをかけられてね」
あまりの言葉に、わたしは思わず息を止めた。
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