私があなたにできる事

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どれくらいの時間泣いたのだろう? 気がつくと涙が止まっていて、泣いたせいだろうか異様に喉が渇いていた。 私はキッチンに行くと冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し一気に喉に流し込んだ。 冷たい水が喉を通っていき潤おしていきながら心を落ち着かせていく。 「じゃあ行こうかな」 私はそう呟くと用意していた封筒をテーブルに置き、左手を見た。 薬指にはコウとのお揃いの結婚指輪が輝いている。 私はゆっくりと指輪を外すと掌にのせた。 すると中に書いてある文字に目が留まった。 …あれ?何か書いてある。 そういえばあの時指輪を嵌めてもらってから一度も外した事がない。 コウとのお揃いの結婚指輪が嬉しくていつでも身につけていたかったから。 だから家事をする時もお風呂に入る時も外さなかった。 私は覗き込むように指輪を見ると入籍した日と短い英語のメッセージが掘られていた。 『Forever in love』 いつまでも愛しています。 私はそのメッセージを見ながら微笑んだ。 …コウ。 こんなメッセージ入れてたんだ。 全然知らなかったよ。 私もあなたを愛している。 いつまでもずっと愛しているから。 だから…夢を叶えて。 私は指輪を封筒の横に置くとボストンバックを手にした。 そしてそのまま玄関に向かった。 私が下した決断。それは…。
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