私があなたにできる事

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「…高科さん?」 目の前には高科さんがニコニコしながら立っていた。 高科さんはコウの後輩で仕事のサポートをしている人だ。 華奢な体にフワフワの茶色い髪。 大きい瞳に長い睫毛の可愛いワンコ系のイケメン。 この前も家に遊びに来てくれったっけ。 でもどうして高科さんがここに? 私は高科さんがここにいる事が不思議でしょうがなかった。 すると高科さんは人懐っこい笑顔で話しかけてきた。 「待ち合わせですか?」 「あ…はい」 「僕もなんです。ここいいですか?」 そう言うと高科さんは私に返事もさせずに向かいの席に座った。 私は突然目の前に座る高科さんに驚いた。 …ダメでしょう。これから理沙さん来るんだから。 こんな所、理沙さんに見られたら絶対に勘違いする。 もしかしたらコウに浮気しているって言うかもしれない。 それは困る。 それに理沙さんだって高科さんの事は一緒の会社だったんだから知っているはずなんだし。 私と会っている所なんて見られたくないはずだ。 だから私は慌てて拒否するように手を振った。 「ちょ、ちょっとそれは…」 でもそんな私の気持ちは高科さんには通じていないみたいだ。 顔を赤らめると恥ずかしそうに言った。 「僕、こういう所苦手なんです。だから少しの間でここに座っててもいいですか?」
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