私があなたにできる事

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私は興味なさそうに言うのが気に入らなかった。 だってコウは高科さんを褒めていたから。 天才肌で今後が楽しみだって言ってた。 だから凄く信頼していたと思う。 それなのに高科さんはコウをバカにしているような言い方をしている。 そんなの許せない。 「どうでもいいって」 私は真っすぐ高科さんを見ながら言った。 でも高科さんはその事にはなにも答えずに話を変えてきた。 「それよりあなたの返事を聞かせてください」 その表情は私が知っている高科さんではなくて。 いつもニコニコしているワンコではなくて。 すごく憎らしく生意気ででも冷静で、とにかく見ているだけでイライラしてくる。 だから私は高科さんをキッと睨むと強く言った。 「私はコウと一度話してみます。それからでも返事は遅くないでしょ?」 高科さんは私の言葉を顔色一つ変えずに聞いていた。 そしてバカにするような呆れた表情をしたかと思うと一呼吸おいて話し出した。 「話してみるって…。そんな事必要ないと思いますよ」 高科さんはそう言うと「はぁ」と溜息をついた。 「どうして?」 話す必要がない? まるで答えが決まっているみたいじゃない。 私は高科さんが言っている意味がわからなかった。 どういうこと? すると高科さんは私から視線を外したかと思うと伏し目がちに言った。 「だって今頃二人はベッドの中ですよ」
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