gift ~たったひとつの贈り物~-1

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「えっ?何で?」 私はコウの言っている意味がわからなかった。 華ちゃんに怒られた?何で? 迎えに来るのが遅かったとか? コウが何かしたとは思えないし、あの娘が怒るってそうはないと思うんだけど。 …何だろう? するとコウは私の顔をじっと見て言った。 「先輩の事、ちゃんと愛してあげてくださいって」 …ちゃんと愛してあげてください。 愛してあげてください。 愛されてない…? 私は飲み屋での会話を思い出すと同時に変な声を出していた。 「げ…」 そしてゴクリと息をのんだ。 言ったよ。確かに華ちゃんに言った。 まだ飲み始めの頃だからしっかりと覚えている。 愛されてないって。 その瞬間、背中に変な汗を感じてきた。 げげっ!華ちゃん、コウに話したの? って、こうして目の前で言われているんだから話しているし。 ……ヤバッ。 私はコウがどう思っているか不安になった。 怒った?それとも呆れた? どうあれ嫌な気分になったのは間違いない。 するとコウは私の反応を楽しみようにニヤリとした。 そして意地悪な口調で言った。 「愛されてないかぁ…わかってないなミウは。じゃあ教えてやるよ……じっくりと」
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