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私はダーリンに計画を説明した。
計画それは…。
二人が会うのは私の家にする。
先輩の家に直撃するのは失敗の可能性が高いから。
私の家に届く荷物を代わりに受け取って欲しいとお願いすれば、きっと先輩だって嫌な顔はしないはずだ。
しかもカニとか食べ物で、後で一緒に食べましょうと言えば絶対に快諾してくれる。
先輩、食べ物には弱いからね。
そして荷物の代わりにダーリンが現れる。
あとは二人に任せればいい。
どう?私の計画、パーフェクトでしょ?
そして前日、私とダーリンは会社の最寄り駅で待ち合わせした。
何でも渡したいものがあるから、ミウに見られない所にしようって。
だから会社の前は止めて駅前にした。
先輩は相変わらず裏口から出て、少し離れた駅まで行くからここで会う事はない。
「これミウに渡してくれる?」
駅に着くと既にダーリンは着いていたらしく、私に箱を手渡した。
それは某有名店のチョコレートの箱だ。
「はい。あ…これって…」
「アイツ、ここのチョコ好きだからな」
ダーリンはそう言うと優しく微笑んだ。
私はそんなダーリンの笑顔に見とれてしまっていた。
無愛想だと思ってたけど…この人、こんなに優しく微笑むんだ。
意外だけど、素敵だわ。惚れちゃうけど…。
でもこの微笑みも先輩に向けてなんだよね。
もうっ!先輩ったらこんなに愛されているんだから…。
…どうか上手くいきますように。
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