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思わず赤面しながら、
「…でも…。卒業までガマンするって、二人で決めたでしょ」
「……」
「…ね?」
「……」
暴れん坊だった先生の目が、まるで夢から覚めたように大人しくなる。
あ。…我に返った…。
先生はしゅんとして、するっと手を引っ込めた。
わたしの身体を大事そうに抱き寄せ、おでこをくっつける。
…先生…。ホントにお酒、弱いんだね…。
…ていうか…。
…お酒って、…魔法の水かもしれない。
…この春山先生を、こんなに惑わせるなんて…まさに、麻薬。
…勉強になりました…。
がっくりしている先生の顔を見ていたら、…胸がキュンとして、ちょっとだけ、触らせてあげればよかったかな、という後悔が湧きあがって来る。
「…先生…」
「…ん」
「…いいよ。…触っても…」
「……」
「…ノーカウントにしてあげるから、…少しだけ、触る?」
「……」
再び、長い長い、間。
…わ…。…ものすっごい勢いで、葛藤してる…。
「…いい」
……おっと。理性に軍配。
さすが先生……。
先生は拗ねたような顔で、おでこをくっつけたまま、わたしのパジャマのボタンを元通りに留めてくれた。
そして、きちんと襟の形を整えてから、わたしの身体をぎゅうっと抱きしめる。
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