風の都フォルトゥーナより

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「ありがとうございます。バクス行くよ」 「まだ食ってるんだが・・・」 「知らない」 抗議の言葉を一蹴し、リウスはバクスを捕まえて店を出た。 店から出て三つ目の角を曲がり、バクスを解放した。 「匂うな」 バクスはリウスの肩に止まり、口を開いた。 「そうだね。『やつら』がどこにいるかはわからないけど」 この都市の何処かにいるはずだ。 しばらく沈黙が続き、リウスが歩きはじめた。 「観光か?」 バクスの言葉にリウスは微笑んだ。 「まあそんなところかな。せっかく久しぶりの都会なんだし、少しは楽しまないと」 それに、とリウスは付け加えた。 「バクスの左翼を治療しないとね」
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