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ツエーテンはすぐに穀物をお湯で温め、その小さな客に振る舞った。
「うまいか?」
小さな客は話しかけるツエーテンには目もくれず、一心不乱に穀物をついばみ続けた。
昔、小鳥を飼っていたツエーテンにはわかる。
まだ雛から若鳥へ成長したばかりの小鳥だった。
「どんな種類の鳥なんだろうか・・・」
闇のように真っ黒で、瞳は海のように青い。
東方でカラスと言われる鳥によく似ているが、違うような気がする。
小鳥を眺めていると、いきなり扉が開いた。
扉を開けたのは、青い服を着た金髪碧眼の少年だった。
「すみません!ここに黒い小鳥いませんか!?」
声を聞いてツエーテンは驚いた。
少女の声ではないか!
いや、女性のような声をした男性もいる。
しかし、どうも違うような・・・。
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