風の都フォルトゥーナより

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「そうなんですか。ところで、ここは何屋さんですか?シェフということは料理を提供するお店ですね?」 店内を見回すリウス。 さも珍しそうに見ているので、エリアが説明をした。 「この店の雰囲気が気になるでしょ?これは『バウエル』というのよ」 「バウエル?」 リウスは聞き慣れない単語に首を傾げ、また店内を見回した。 店内は椅子のないカウンターとテーブルがあり、なぜか大樽がある。 奥には個室が設けてあった。 「昔、味の都ヒチリアーナを始めとする西地域で始まった『バル』という形式の立ち飲み喫茶店が元になっているの。気軽に立ち寄れて、コーヒーや軽食を食べる。そのスタイルを受け継いだのがバウエルよ」
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