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「違うんですか?」
「貴島先生、本物ですってば」
「あまりにも流暢な日本語なので、外人に変装してるのかと思いましたよ」
貴島先生は自販機から珈琲を取り出し、笑いながら俺に差し出した。
「変装する意味がわからへん」
「おっ、今度は大阪弁ですか?英語が喋れないのに方言までマスターするなんて、凄わざですね」
凄わざの意味がわからない。俺は元々大阪弁なんだってば。
「この高校は殆んど中等部からの持ち上がりです。正確には幼稚舎からかな」
「幼稚舎ですか」
「セレブなお嬢様学校ですよ。美少女が多く都内ではプリンセス学園と呼ばれています。食堂やカフェで必要以上に男性教師と女子生徒が親しくならないように、教師専用の休憩室があるんですよ。別名、隔離室」
「…そうなんですか」
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