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それから一ヶ月ほどして、彼をからかう女子が数名目立つようになりました。
彼は一般的にオタクというタイプの人らしく、それを理由に嫌がらせを受けるようになりました。
私は彼女らが夜遅くに無断で学校の体育館倉庫に集まり、飲酒や喫煙をしていることを調べてありました(同じクラスの生徒の生活パターンを調べてあります)。
彼女らが喫煙を始めた頃合に改造した燻蒸式殺虫剤(今回はバルサンという商品を使いました)を携帯電話で起動させました。
仕組みは簡単なもので、やろうと思えば私でなくても誰でも作れます。手製爆弾と発火原理は同じです。
彼女らが異変に気が付いたのは煙が充満し、すっかりそれをいっぱい吸い込んで、舌の痺れや頭痛、吐き気を感じ始めてからでした。
窓を開けようと彼女らはしましたが私がガムテープでしっかりと固定しましたし、扉にも当然鍵を外から南京錠でかけました。
学校の警備員の方は既にここの見回りをしており、そして二度目の見回りはしません。だから彼女らも今ここで集まっています。
そして彼女らが酸欠とその他諸々の有害症状に体力を奪われ、ぐったりとした頃合にガスマスクを付けた私が入ります。
ガスマスクもこの前町のチャリティーフリーマーケットでたまたま売っていたものを買いました。これはラッキーです。
「みなさん、もう彼に嫌がらせをしないでください。誓うなら救急車を呼んであげます。」
私はそう告げました。彼女らは全員一致で誓ってくれました。
そして私はデブリーフィングも欠かしません。彼に報告しました。
また彼はとても驚き、苦虫を噛み潰したような表情をし、私に、俺のことは放っておいてくれと言われました。
私はそれを了承せず、任務なのでだめですとお答えしました。
彼は、私を通報しました。
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