壱騙し 始まり

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あの日帰ってきた父には記憶がなくなっていた いや、父の記憶を騙されていた。 父はその日、僕を忘れた 正確には僕の記憶を 化かされていた 父の中では、近所の息子さんになっているようだ 僕の中にはしっかり刻まれている記憶が父にはない 頬を涙が伝い濡らした しばらく父を戻す方法を考えていると、父の記憶が化かされた結果強制的に契約解除した天竺狐が暴れだした ということで、この下品な狐と精神を3日かけて同一化し契約したというわけだ。 あの日から3日間学生を休んでいたから今日は学校に行かなければならない 天竺狐(学校ってあのうぜぇ~お節介がいっぱいいるとこだよな。そんなんすっぽかして早く金巻き上げようぜ!) 眉をつり上げ真正は言う 神埼真正(君とは違うんだ僕は金なんて興味ない父を戻すのが先だ!) 周りから見ると独り言を言ういたい人になっていた いたい視線から逃れるため学校に颯爽と向かう 校門についた 僕のいる井の頭第三高校は私立の名門校だ 校門はきらびやかな大理石でできていて 校舎もかなり衛生面にたけている ザ・学校みたいな学校である すると突然 *(大丈夫?真正) 背丈170くらい セミロングのオレンジ色の髪が舞う 幼馴染みの、小女千秋(オメチアキ)である
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