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「もう電車来ちゃうよ。」
と、アヤノに手を引かれたまま、
駅へ入り
パスモを通して
ホームへ入ると
丁度電車が着いていた。
しかし、アヤノはその電車に乗ろうとしない。
遙「……遅れますけど」
そう言うと、アヤノはこちらを振り向きニッコリとして
ア「この電車に乗ったら遙とお話しできないよ」
またやられた。
笑顔でそんなこと言わないでくれるかな~…と思いながら渋々各停の電車を待っていた。
約10分後
『え~まもなく、2番ホームに〇〇方面に各駅電車が参ります』
お馴染みのアナウンスが流れた
ア「あ、きたきた。」
と、ベンチから立つアヤノ
オレも続けて立ち上がり、電車の扉が開くのを待つ。
プシューという音とともに、電車の扉が開く。
ア「ほら!乗ろ…って……うわっ…」
遙「馬鹿!!」
グイっと降りる人の事を考えず
扉へ向かっていったアヤノの腕を
引っ張り
自分の方へ引き寄せた
ア「あー…エヘッ」
そう言い、苦笑いするアヤノ
遙「『エヘッ』じゃねーよ!
お前本当に馬鹿だな!馬鹿すぎて怖ぇよ!」
ア「そ、そこまで言わなくても!私だってそのくらい知ってるよ!」
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