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典彦「せい!!」
シュ
典彦は、亮平の真似をするように構えから突きを撃ってみるが、亮平みたく道着が擦れた音もしなかった
典彦「なんか師範のと違う気がする?」
亮平「ははっ、典彦くん力み過ぎだよ?力を入れるのは当てる一瞬だけでいい、構えてる時は軽く拳を作ってたらいいよ踏み出して腰を入れて、当たる瞬間に拳を強く握り!
ギュッ・・・ブォン!
撃ち込む!」
典彦「すごい・・・」
亮平「あと、撃った後、相手から反撃を受ける可能性もある、だから必ず撃った後、元の構えに戻す、これを残心というんだ、戦うときとか試合に出たとき、油断せず、冷静でいることが大事だから」
典彦「分かりました!」
亮平「気負い立つのも、強くなっていじめっ子を見返してやりたいのも分かるが、まだ始めたばっかだ?そんな早く強くなれる訳じゃない、基本の形(拳技6つ、蹴り技2つ)を全て覚えて、それを毎日、自分で反復練習してようやく力や強さとして顕れるんだ?わかった?」
典彦「はい!」
亮平「いい返事だ、その心のまま清らかに続けていれば、必ず強くなるよ」
それから一時間半が経ち、亮平は典彦に話し掛けた
亮平「典彦くん、毎日道場を開けておくから、来たかったら来ていいよ?分からないことがあったら教えるから」
典彦「ありがとうございます、師範」
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