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一陣の風がガルディオスに吹き荒れ、それは王宮へと一直線に向かっていった。
[着いたよ。足、大丈夫?]
シリュウは足を止め、不安そうに後ろを向いた。少女は満面の笑みでそれに頷きそれに、答えた。
[よかったぁ。じゃ、俺はこれで。がんばっ…]
[君たち受験生かね?受験生なら早くしなさい。10分前だぞ。]
城門付近から声が聞こえた。少女は慌てて門に向かい走り出した、途中振り向き会釈をくれた。小さな背中だった。
シリュウが戻ろうと振り向くと、先刻のつんざくような言葉が響いた。
[君も早くしなさい!]
シリュウは番兵に両肩をもたれ、門の中へと押しやられた。
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