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風を切るような速さで疾走しながら、シリュウは少女に問いかけた。
[君、回復魔法できる?走りながらじゃ俺うまくできないんだよね。それにもっとスピード上げないと間に合わないだろうし…]
[回復魔法は得意だからできます。足のことは良いから、お願いします。]
少女はそう伝えると、瞳を開き詠唱を始めた。
《たなびく白き精たちよ。お願い。~ヒール~》
[さすが、候補生。それだけできれば上等だ!]
シリュウは全てを両足に注ぎ、王宮への一途をたどった。
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