一章

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風を切るような速さで疾走しながら、シリュウは少女に問いかけた。 [君、回復魔法できる?走りながらじゃ俺うまくできないんだよね。それにもっとスピード上げないと間に合わないだろうし…] [回復魔法は得意だからできます。足のことは良いから、お願いします。] 少女はそう伝えると、瞳を開き詠唱を始めた。 《たなびく白き精たちよ。お願い。~ヒール~》 [さすが、候補生。それだけできれば上等だ!] シリュウは全てを両足に注ぎ、王宮への一途をたどった。
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