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夜。
授業が終わり、休み時間となる。
生徒たちは、次の授業の準備や、友人と談笑したりなど、各々の時間を過ごしていた。
周りの生徒たちと同じように少女たちも、お喋りを楽しんでいた。
「つくづく思うけど、この学校は休み時間が短いよね」
金髪の少女―れいちゃんが思ったことを口にする。
「あっ!それななみんも思ってたんよ!」
短い茶髪の少女―ななみんが、素早く賛同した。
「……まぁ、夜間高校だし。昼間の学校と同じ時間にしちゃうと帰るのが遅くなるから仕方ないんだろうけどね」
れいちゃんの言うことは最もだ。
少女たちが通う学校は、休み時間がたったの5分しかない。
しかし、夜間高校なので休み時間を延ばすわけにもいない。
今でさえ夜の10時を過ぎてしまうのだ。
もし、休み時間を長くすれば12時を過ぎてしまうだろう。
「でもさーもうちょいでいいから長くして欲しいなー」
「あたしもそう思う」
それを解っていても、ななみんとれいちゃんは物足りなさを感じていた。
「……次の授業が移動教室の時は読書も出来ません」
静かに読書をしていた長い黒髪の少女―もみじさんが、ぽつりと言った。
小説が読み終わったので、会話に加わる。
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