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「いつも通りか」
こうつぶやくのは災であった。
彼は世界中の人々に避けられていた。
彼が何かをしたわけではない、ただそこのいるだけである。
だが世界は彼を災害のように扱った。
親も教師ですら彼をそのように扱った。
彼の力を持った力のために・・・・・・
学校が終わり道を歩いていると、そこらじゅうから災の陰口が聞こえてきた。
「また、この道を歩いてるは国は何をしている」
「早くこの世から消えて」
「気持ち悪い」
「死んで」
このようなことが外を歩くと何時も聞こえてくる。
だが、災は何もしなかった。
何を言っても無駄だとわかっているからである。
彼らに何かしても今の常態が変わらないことを知ってるからである。
災の家は近くにある小さい山にあるのだ。
町中に災を住まわせないよう国が災に支給した家である。
つまり隔離である。
災はそれを知っていたが何も言わずそこに住んだ。
何を言っても変わらないことを知っていたからである。
そして、昔にした約束のためである。
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