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「ハル落ち着いて」
ラビは慌ててハルに手を離すように言った。
「ごめんなさい、つい頭にきて・・・・・・・」
ハルは頭を下げた。
今まで俺はいろんな奴を見てきた。
裏切る奴、嘘をつく奴、犯罪を犯すもの、仲間思いな奴、正直者、そして主人公や悪の親玉まで俺は見てきた。
だからこそわかる。
ハルはラビの事をすごく大切な仲間だと思っているということが。
「・・・・・・・なんだ。普通に化け物じゃないじゃん」
俺は思わず小声でつぶやいてしまった。
「何かいいましたか?」
ラビは首をかしげながら尋ねてきた。
「こちらこそデリカシーがない発言だった。ごめんなさい」
俺は深く頭を下げた。
「いや、私は全然気にしてませんから災頭を上げてください」
ラビは俺が頭を下げると思っていなかったのか、すごく慌てていた。
「もうなれてますから・・・・・・別に大丈夫ですから・・・・」
あきらかにどう見てもラビは泣きそうになっていた。
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