第一話
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「僕の事、好きなんでしょう? 両想い、なんですよね?」 「それは……でもお前、好きなヤツいるって」 早生からの言葉は確かに以前、彼が電話で言ったものだ。改めて聞かされると恥ずかしいがそもそもその時、彼は早生の恋愛相談に乗っていたのである。 それなのに、どうして――再びの疑問は、けれど再び早生の唇によって塞がれてしまった。
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