そして10年の十分の一の時が流れた…

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結局、自分のミスを認めたくなかっただけなんだ んなもん自分のエゴだ。自分の都合だ 俺ももう子供じゃないんだ。そこら辺のケジメはつけないとな… 刹那「分かった…。行くよ」 サクヤ「そう言うと思いました。では先に行って待っております」 そう言うとサクヤは自分の座標と目的地の座標を入れ替え、この場を去った 刹那「行くか…。『概念』】 モード『概念』になると俺は『概念移動』で移動する さて、どうやって謝ろうか…。いや、大丈夫だ。ハンバーガーさえあれば… パンパンパン!! クラッカーの音が響く 何この状況 『お帰り!刹那(神崎)!』 うん、分からん 何でこんなに優しいか分からんし、歓迎するかも分からん 刹那「あぁ…、ただいま」 反応にめっちゃ困る 麻衣「何だ、戸惑うなんて君らしくない。これはこれでレアだな」 普段(と言ってもどうだか忘れたが)通りに接する会長 刹那「いや…、あの…、何て言うか…、すまん!今まで騙してて悪かった!それと、傷つけるような事をして!」 頭を下げ、謝る これで駄目だったらハンバーガーを振る舞うしかない 龍一「頭を上げなよ」 龍一に頭を上げるよう言われ、頭を上げる 龍一「何?刹那はそんな事を気にしてたの?下らないな~」 くっ…! 刹那「下らないって、俺は…!」 龍一「刹那はセツノの為にやったんでしょ?自分が原因で引き裂かれたと思ったから    でも、それは仕方がないんじゃないの?刹那が居なかったらサクヤさんもこの場に居なかったと思うよ    確かに記憶とかを改変すれば今頃、セツノがこの世界には居らず、刹那の所にいたと思う    それでも、セツノがこの世界に来た事で幸せになった人も居ると思うんだよね    最終的に僕たちを騙す事になったけど、僕たちは嘘だと分かったなら気にしない    だから自分を責めるのは辞めて、それでも責めるなら何も無かったように僕たちに接してよ」 俺は龍一の台詞に思わず驚いてしまった 刹那「フフフ…、なんだよそれ」 そして何故か笑ってしまった いや、悪い事ではないか 朱里「あっ、笑いましたね?」 刹那「悪いか?」 朱里「いいえ。ただ…、純粋な笑いを聞いた事がないので」 聞いた事がない?ああ、顔が隠れてるからか だから見た事がないじゃなくて聞いた事がないなのか
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