prologue 部室の人達

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ここにあったはずの、プリンがない。   楽しみにしていたのにッ!冷蔵庫で冷やして!一番美味しいときに食べようと思っていたのにッ! 「犯人許すまじ!早速炙り出してやるから覚悟しろッ!」 僕は部室にて叫んだ。部室というか、空き部屋を勝手に占拠しているだけなんだけど。 「なになに真汰、今度は何が起きたの」 「やあ由里。君を締め上げたらプリンが戻ってくるかい?」 「胃液しか吐き出せないけどそれでもいいの?」 時津由里。この部室に入り浸る五人のうち一人だ。肩より下まで髪を伸ばした女子なのだが、左目を怪我で失っているため、ファッション感覚で包帯を巻きつけ隠している。そのくせ隠し事が嫌いだと先日豪語していた。
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