Lesson:H-1

11/17
前へ
/48ページ
次へ
「よーし。織田の慰労会だ!」 「いや、あの…」 そんな大きな声で言わないでほしい。そこまで肝っ玉座ってない。 「織田さん!いいからいいから!」 「あ、うん。」 後輩に背中を押され、ちょうど仕事の終わって今日暇だった6人で駅周辺の居酒屋に向かった。 座敷の席に案内され、各々が好きなものを頼んでいった。 「とりあえず、生で。」 学生時代は「いつかは言ってみたい」なんて、言ってたけど、29にもなったらビールが美味しく感じてしまった。 可愛らしく「カシオレ」なんて言う気持ちもなかった。 それに、生と言った私に、周りもなにも気にしない。 特に今日は気にしないことに決めた。せっかく飲み会を開いてくれたんだから、目一杯飲んでやろう。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加