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都内某警察署地下にその窓際課が存在する。
何をする課なのか魚住は解らず、とりあえず案内されるままかび臭い、古臭い部屋に通され電話番をするように言い渡された。
山のように積まれた書類に、今は珍しい黒電話に魚住はしげしげと見つめた。
これ、どうやって電話かけんだ?
現代はタッチパネルか音声認識通話が当たり前な時代にかれこれ二世紀前の代物を使っているのは多分ここだけだろう。
大量の紙の束に両足を乗せ、魚住は胸元のたばこを取り出した。ジッポーをまさぐっていたまさにその時、けたたましい音が魚住の身体を揺らした。
ジリリリリと黒い電話が着信を告げ、魚住はけだるそうにそれを耳にあてた。
ガチャリと受話器を戻し、ポケットから転げ落ちたジッポーを拾い上げ魚住は天井を見上げた。
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