決着

24/40
前へ
/40ページ
次へ
そんな感情。 幻だと思ってた。 そんなもんは、女とやる為だけに用意された、体のいい言葉だって 思ってきた。――今まで、 ブラリ、と力なく落ちていた美紗緒の手を掴む。 小さくて、か細くて。 ――なよりない、指先。 捻りつぶしたら、簡単に壊れてしまう こんな弱い生き物に。 甘えてたのは、俺だ 「お前だって俺の事、わかってねーんだよ」 不器用な俺の、言い訳 好きだよ、ちゃんと どうしようもないくらい お前が、好きなんだ
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6800人が本棚に入れています
本棚に追加