決着

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「なんでも」 明らかに。いつもの、美紗緒の声 「はー、それが一番困るんだわ」 お前、持ち直すの早すぎ。 それを確信した瞬間。 改札の前で、繋いだ手を離した 「えっ」 「さすがに無理だろ」 「じゃあ、通り抜けたら」 「お前な、会社のヤツきたら恥ずかしいだろ」 「さっきのも一緒じゃないですか」 「あれは成り行きだろ」 「えー」 無理に決まってんだろ!ハゲ。 「後ででいいだろ、駅についてからで」 「ほんとに」 「ああ、ほんとーに」 どんだけ無理してっか、わかってるくせに。
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