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 メールの着信。画面を軽く指で撫でるとメールボックスが開いた。画面に彼女からのメッセージが届いていた。 『ごめん。今日ちょっと課題があって一緒に帰れそうにないんだ。ごめんね――千里』  彼女との高校は離れていたが帰り道は時間を合わせて帰ることにしていた。もちろん今日の様に会う事が出来ない日も多いけれど。そういえば最近そんな事が多い気がする。仕方ないことだ。  何だ。少しつまらないな。そう思ったがそんなことは書けるはずもない。困らせるのは嫌だったからだ。簡単に『うん、大丈夫』とだけ打って返信した。違う学校だし課題には協力することもできない。  それにしても。私はなにやら心にもやもやする違和感に首を捻った。  再びお弁当をつまみながら私は何かを忘れているような気がする。課題――考えて空を見上げていたが、大きく目を見開いた。 思い出した。現代社会の課題明日の授業までではなかっただろうか。 「ん――ん!」  思わずごはんを飲み込んでむせかえった。無理やり購買で買った、苺ミルクで流し込むと変な味が口に広がる。私は大きく息を吸い込んだ。 「真っ白だ!」  私は脅迫気味に叫んで、慌てて弁当を口の中に駆け込んだ。
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