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また、そんなところに惹かれたのかも知れない
自分本意のようでよく周りを見ている…
その見ている相手が俺だけだったらよかったのにな…
俺だけを見て、俺だけを感じて欲しい…、会って間もない相手に、想いはいつしか止めどなく溢れてくる
腐男子(?)とか言っときながら、自身はノンケだ、なんて言いやがる
僅かな期待が見事に打ち砕かれた
「何ぼーとしてんの?早く一緒に行くよっ」
お前の言動にどれだけ一喜一憂してるか、分かってないだろ…
いや、別に分かって欲しい訳じゃないけどっ…!
──
─
乃木満(副会長ファンクラブ長)side
宮井様を護ることが僕に任された初めての仕事だった
僕の家はセキュリティ関連の会社で要人警護も仕事として行ってきた
小さい頃から武道を習わされ、社長息子にも関わらずパーティーなんていう表の華やかな社会とは無縁だった
パーティーの会場に行くのは大抵、警備確認
別にそれが嫌なわけでも、逃げ出したいわけでもなかった
むしろ、それが理由で宮井様に出会えたのだから、感謝してるといっても過言ではない
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