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乃木が風見を地面に投げつける
「ウッ」
と小さく漏れた声も気に止めず、後ろのボディーガードの男達を見る
視線に気づいた彼らの一人がどこかへと連絡を取る
暫くして室内のドアが静かに開かれる
顔を出したのは、いかにもガラの悪そうな男が数名
ニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべ、乃木へと近づく
乃木も気持ち悪く思ったのか一歩離れ、斜め前にボディーガードの男を立たせる
「満ちゃーん、約束、守ってくれるんだよね?」
と嫌らしく聞く男に顔をしかめ、
「ああ、約束は、守る」
と小さく応答する
「なら仕方ない。…恨むなら、満君を敵に回した自分を恨みなよ」
と口元だけをニヤリと歪め、冷たい言葉を吐く
「ど、どうして!…俺が何したって言うんだっ!」
風見は涙を浮かべ悲痛な声で訴える
「どうして?、…いい加減にしろよ?……僕は貴様を許さない」
凍てつくような声に、室内は冷たく、静まり返る
「ねぇ、なに…してんの?」
驚愕からではなく、恐怖を煽るような間を持たせ、静かに声を放った
───生徒会会計、内海遊
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