19/34

257人が本棚に入れています
本棚に追加
/74ページ
乃木が風見を地面に投げつける 「ウッ」 と小さく漏れた声も気に止めず、後ろのボディーガードの男達を見る 視線に気づいた彼らの一人がどこかへと連絡を取る 暫くして室内のドアが静かに開かれる 顔を出したのは、いかにもガラの悪そうな男が数名 ニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべ、乃木へと近づく 乃木も気持ち悪く思ったのか一歩離れ、斜め前にボディーガードの男を立たせる 「満ちゃーん、約束、守ってくれるんだよね?」 と嫌らしく聞く男に顔をしかめ、 「ああ、約束は、守る」 と小さく応答する 「なら仕方ない。…恨むなら、満君を敵に回した自分を恨みなよ」 と口元だけをニヤリと歪め、冷たい言葉を吐く 「ど、どうして!…俺が何したって言うんだっ!」 風見は涙を浮かべ悲痛な声で訴える 「どうして?、…いい加減にしろよ?……僕は貴様を許さない」 凍てつくような声に、室内は冷たく、静まり返る 「ねぇ、なに…してんの?」 驚愕からではなく、恐怖を煽るような間を持たせ、静かに声を放った ───生徒会会計、内海遊
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

257人が本棚に入れています
本棚に追加