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中にいた男達は一様に驚き、慌てる ボディーガードの男でさえ、あり得ないぐらいの静かな登場、そして彼の纏う圧倒的な支配力に、ピクリと眉を潜める 「会計様が何の用?呼んだ覚えなんかないんだけど…」 驚きは顔に出さず、冷静に相手の動向を探る乃木 「いや、君たちに用はないよ。…、いい加減にしな、転校生君?」 先程の乃木より遥かに冷たい、怒気を含んだ声色に室内の人間は威圧され、息を忘れる 自分に向けられた訳でも、ましてや動くなと言われた訳でもない けれど、体の支配権でも奪われたかのごとく静止したまま動かない その中、唯一動けたのは…───風見真樹 「…どうして?ねぇ、どうして僕じゃダメなの?僕は、僕はッ」 風見は子供のように嗚咽を漏らして泣きじゃくる その姿はモジャモジャの髪やぐるぐる眼鏡では隠せない程の魅力が溢れている 内海は静かに風見へと近づくと…、顎を掴み上を向かせる 涙で濡れた瞳は何とも言えぬ色気を放つ 室内の人間は2人の作り出す雰囲気に圧され、静かに様子を見つめる 風見の髪を強く引き…剥がし、眼鏡と一緒に投げ捨てる
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