第1話

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「………?」 「銀座に 店を出すんだよ ……で、オープン記念だから、来てよ」 ……と、招待状をくれた 前までは新宿にあった宝石店 とうとう銀座に進出したんだ…… 「すっごいなーー…… 小さい商店の息子が行っていいのか?」 「バーカ……大注目の輸入代理店だろ?日本経済を支える商社の御曹子だろ? 小さい立食も用意してるからさ、来てよ………なっ?」 …………きっちゃん あんましイサワに期待しないでよ オヤジが大風呂敷広げてるだけだからさーーー きっちゃんと別れてから、駅へ行く ちょうど俺が負傷した時刻を狙って 待つ………待つ………待つ……… はぁ~~…… 今日も空振りだ… 諦めて、家路につく 「ただい……」 「省吾はクビだ!! 二度と俺の前に顔を見せんじゃねーぞ! とっとと帰れ!」 玄関を開けた途端、オヤジの怒鳴り声が響いた…… うっわ……またかよ?! 俺とは逆で、血の気の多いオヤジと血の気多い省吾さんが衝突するのは、毎度のことで……… 脳の血管が丈夫に作られているんだなぁ~~……と感心してしまう こっちがヒヤヒヤしてんのに、次の日はケロッとして、仲良く仕事してたりする 毎度 のこと……と、わかっていても、今日もハラハラ……ドキドキ…… 何が起きたんだよ…… 胃が痛くなりそうだ
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