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「私の両親は二人とも幼い頃に
死んでいるのでわかりません。
生まれはおそらく江戸です。」
「ふうん。で、山崎。どう思う?」
「嘘ではないかと。」
なぜか庇ってくれる山崎さん
それを見た土方副長はため息をつくと再び口を開いた
「はぁ、わぁったよ。
もういい、時間をとらせて悪かったな。」
あれ、もういいのですか。
あれだけ食いついて嘘だと言い張っていたのに……。
「はい、それでは失礼しますね。」
「ああ、そうだ。」
なんとなく早く出た方がいい気がしたので私が退室しようとするともう一度声をかけられる
振り返るともう完全に先ほどの話は終わらせたようでいつもの表情に戻っていた
「はい?なんでしょう。」
「お前は今日から山崎と同室だ。
山崎はあまり部屋にいないだろうし、ちょうどいいだろ。」
まあ確かに仕事でいないでしょうね。
それに、そこ方が監視をしやすいということですよね。
ああ、仮眠の時間が削られる…。
「はい、わかりました。
それでは失礼します。」
何時ものごとく思っていたことは口には出さず、返事をしてから今度こそ部屋を出た
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