第8章 もしもつけられていたら

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「え…あぁ、あれは着物越しだったから……でしょうか?」 何故か聞き返してしまった まあとりあえず頑張って答えたのだから許して欲しい 私は触れられるのは苦手だといったがそれは触れられることがないからでもあるのかもしれない 触れられること自体を苦手としている私に触れる者はいなかった 着物の上から触れられることすら滅多にない私に答えを求められても困る そんな私の言葉を聞いた山崎さんは不意に笑みを浮かべた 「じゃあ直接じゃなきゃいいんだ?」 え、山崎さん口調が……。 いつもとは違う様子の山崎さんに私は困惑しながらも返事を返す 「ま、まあたぶん…。」 「そっか、じゃあ失礼。」 山崎さんは言うと私の腰辺りに触れた え……? なぜ触れる必要が? 「雛、本当に治療した…?」 なるほど、どうやらあの後治療をしたのかを確認するためだったらしい もちろん後処理……いや治療は済ませたので素直に答えておく 「えぇ、しましたよ?」 「そう、じゃあいいよ。」 どうやら疑いが解けたようだ しかし私には疑問がもうひとつ 山崎さんの敬語はどこに行ったのでしょうか……? 謎ですね……。
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