第8章 もしもつけられていたら

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「ああ、なるほど。」 「それなら私が 相手をして差し上げますよ。」 藤堂さんが納得しているところで始めようかという雰囲気になっているところへ、急に沖田さんが前へ出て名乗りを上げた 「いえ、遠慮しておきます。」 しかし丁重にお断りさせていただく 瞬間沖田さんの眉間にシワが寄ったのを私は見逃さなかった すでに私は沖田さんは手加減ができないと聞いていますから。 さすがに知ってて自らやろうなんて思いません。 「いいじゃないですか! どなたでも同じなんでしょう? ねぇ、土方さん。」 「あぁ?仕方ねぇな。 絶対手加減ができるなら許してやる。」 は、承諾するの早っ! え……土方副長は私を殺す気ですか? それとも買いかぶりすぎてはいませんか? 「ちょ、土方さん! そんなことしたら雛が大変なことに…。」 永倉さんが訴えてくれているのだがもう決定したらしい 沖田さんにも木刀を渡して始めようとしている 「総司が言い出したら聞かねぇだろ。 まあ手加減するってんなら大丈夫だ。」 それはどういう……え? つまり私はこの人の餌食になるってことですか? というか言い出したら聞かないってどれだけいい性格してるんですかっ!? 「雛ちゃん可哀想……。 俺でも勝てたことねぇのに。」 永倉さんと藤堂さんから憐れみの目を向けられるのがわかった いやわかろうとしなくてもなんとなくそんな気はしていた
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