第8章 もしもつけられていたら

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そう思うならもう少し説得して欲しかったです……。 説得してもすでに決定事項となっていて私には拒否権はないのだろうが、それでも説得して欲しかった…… そうしていよいよ試合を始めることになった 「新八、審判やってくれ。」 「おう。」 土方さんがテキパキと指示を出す それに従い観戦する隊士は外側に避けて行く 私達も位置につき木刀を構えた ああ……なんでこんなことに。 全てはあの忍のせいですよ。 それにしてもどうして私を連れて帰ろうとしたのでしょうか? あ、そういえば依頼人の命令……とか言ってましたよね。 「では、試合開始!」 そんなことを考えていればすぐに試合開始の号令がかかった あれ…動かない? これが普通でしょうか? 始まってすぐに動くのかと思えばそうではないらしい 「ふふっ、楽しませてくださいね。」 「お手柔らかにお願いします。」 沖田さんは私が仕掛けるのを待っているようだ それに習ってしばらくは私も沖田さんの動きを伺っていた 《カタッ》 誰かが小さな音を立てる それが合図となり両者の足が動いた
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