第8章 もしもつけられていたら

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《ダンッ》 木刀の大きな音が辺りに響いた 細身ではあるが私より力がある沖田さんは攻撃を受けると押し返そうとする 私もすぐに受け流して後ろを取ろうとするがそう簡単にはいかないようだ お互い向き合う形になるとまた動きを止める やはり簡単には勝たせてもらえませんよね。 何かいい方法はないでしょうか。 私が沖田さんを見据て思案していると沖田さんが再び向かってきた 一回、二回と攻撃が続く 「…………わわっ。」 かろうじて全てよけ切るとすぐに体制を立て直した このままでは攻撃を避けるばかりになってしまう こちらからも攻撃を仕掛けなければ 「へぇ。これがよけられるなんて、結構すごいんですね。」 「ふふ、ありがとうございます。」 にこにこと笑いあっているが同じ突きがもう一度きたらもうよけ切れる自信はない できるだけ早く次に再びあの攻撃がくる前に終わらせなければ ………そういえば。 ふとあることを思い出し懐に手を入れる お、ありました。 これならいけるかもしれませんね。 目的のものを見つけるとそれは一旦そのままにしておき、両手で構えていた木刀を片手に持ちかえた
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