第8章 もしもつけられていたら

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「あれ、諦めましたか?」 沖田さんが私を見てせせら笑う 先ほどからの私の動きを見て確実に勝てると確信しているのだろう やはり隙はないが少なからず油断はしているのではないだろうか 「総司、まじめにやれって。」 そんな沖田さんを見て原田さんが声をかけるが本人は聞く耳を持たないようだ その間も副長は黙って試合を見ていた どちらが勝つにしてもそろそろ終わらせないと。 そのためには私から行くべきですよね。 「そうですね……確かに勝てるとは思っていませんが試合が終わるまで諦めることはできませんよね。」 言ってから片手に持ったままの木刀で沖田さんに攻撃を仕掛ける 片手で持っているだけあって力は弱いが勢いはつけることができる しかしそれも軽々と攻撃を受けている沖田さん それを見計らって片方の手を懐に入れる それから先ほどのものを見つけるとそれを引っ張り出してそのまま 沖田さんに向かって投げつけた
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